ミノキシジル治療、特に内服薬を始めると、その効果が全身に及ぶ結果として、多毛症が現れることがあります。「体毛が濃くなる」と一言で言っても、具体的にどの部位に、どのように現れるのかは、多くの人が知りたいポイントでしょう。個人差はありますが、一般的に多毛症が現れやすいとされる部位と、その特徴について解説します。最も変化が現れやすく、また多くの人が実感するのが「腕」です。これまで薄い産毛だったものが、黒く、長く、そして密集して生えてくるようになります。半袖を着た時に、明らかに腕毛が濃くなったと感じるでしょう。腕と同様に、「手の甲」や「指」の毛も目立つようになります。キーボードを打つ手元や、食事の際に、ふと自分の指の毛の濃さに驚くことがあります。足に関しても、「すね毛」や「太もも」の毛が濃くなる傾向があります。夏場にハーフパンツなどを履く男性は、その変化に気づきやすいかもしれません。そして、自分では見えにくいものの、意外と変化が現れるのが「背中」や「肩」です。自分では確認しづらいため、パートナーや家族から「背中の毛、濃くなった?」と指摘されて初めて気づくケースも少なくありません。最も気になるのが「顔」への影響です。まず「額(おでこ)」の産毛が濃くなり、生え際が下がってきたように感じることがあります。眉毛と髪の毛の間の産毛が濃くなることで、眉毛が太く、凛々しくなったと感じる人もいます。「もみあげ」も濃く、長くなりやすい部位です。また、「頬」や「フェイスライン」の産毛も目立つようになり、顔全体の印象が変わることもあります。女性の場合は特に、「鼻の下」や「あご」の産毛が濃くなることに、強い抵抗を感じることが多いようです。これらの多毛症は、ミノキシジルの効果が出ている証拠とも言えますが、美容上の観点からは悩みの種になり得ます。治療を始める前に、これらの部位に変化が現れる可能性を具体的にイメージしておくことが、心の準備として大切です。