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溶ける髪と頭皮の火傷最悪のケーススタディ
ブリーチの失敗談として「髪が溶けた」「頭皮がただれた」という話を聞くことがありますがこれらは決して都市伝説ではなく薬剤の選定ミスや放置時間の誤りによって実際に起こり得る最悪のシナリオでありその恐ろしさを知ることは安全への戒めとなります。髪が溶けるという現象は過度なブリーチによって髪の主成分であるケラチンタンパク質が分解され髪の構造を維持できなくなることで起こります。通常髪は弱酸性ですが強アルカリ性のブリーチ剤によってpHが急激に上昇すると髪は膨潤し軟化してテロテロのゴムのような状態になります。この限界点を超えてさらに薬剤を作用させたりドライヤーの熱を加えたりすると髪は文字通りドロドロに溶けて断裂し乾くとチリチリのビビリ毛になってしまいこうなると切る以外に修復する方法はありません。一方頭皮の火傷に関してはさらに深刻で薬剤の刺激によって表皮が全層にわたって壊死するような化学熱傷を負うことがあります。ある事例ではセルフブリーチを行った際に薬剤を塗ったままラップをして長時間放置しさらにドライヤーで加熱した結果頭皮全体が水膨れになりその後皮膚が壊死して脱毛斑(ハゲ)ができてしまったという報告があります。壊死した皮膚は瘢痕組織(傷跡)となって治癒しますが瘢痕化した部分には毛包が存在しないため二度と髪が生えてくることはなく永久的な脱毛となってしまいます。また美容室での施術であっても頭皮に傷がある状態や体調不良で免疫力が低下している時にブリーチを行い重篤なアレルギー反応(アナフィラキシーショック)を起こして救急搬送されるケースも存在します。これらの最悪のケースに共通しているのは「これくらいなら大丈夫だろう」という過信と知識不足でありブリーチ剤が劇薬であることを忘れて無茶な施術を行った結果です。髪は一度死んでしまった細胞の集まりですが頭皮は生きている臓器であり一度失った毛根は取り返しがつかないという事実を肝に銘じ信頼できる美容師と相談しながら慎重に施術を進めることが自分自身を守る唯一の手段なのです。