インターネット上には薄毛治療に関する真偽不明の情報が溢れていますがミノキシジルはその効果と安全性が世界中の医学的研究によって裏付けられた数少ないエビデンスレベルの高い治療薬でありその歴史と科学的根拠を知ることは治療への信頼を深める上で非常に有益です。もともと一九六〇年代にアメリカで高血圧治療薬として開発されたミノキシジルは臨床試験中に被験者に多毛が見られたことから発毛剤としての可能性が見出されその後厳格な治験を経て一九八〇年代に世界初の発毛医薬品としてFDAの承認を受けたという経緯を持っています。日本においても日本皮膚科学会が策定する「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」においてミノキシジルの外用は最高ランクの「推奨度A(行うよう強く勧める)」に分類されておりこれは膨大な数の臨床試験データに基づきその発毛効果がプラセボ(偽薬)と比較して統計学的にも明らかに有意であることが証明されているからです。具体的には国内での長期投与試験においてミノキシジル五パーセント製剤を使用した患者の九割以上が改善を示したというデータもありこれほど高い再現性を持って発毛効果を示す成分は現時点では他に見当たりません。作用機序に関しても血管拡張作用だけでなく毛乳頭細胞におけるアデノシンの産生促進や成長因子VEGFやFGF-7の分泌誘導さらに毛母細胞の死滅(アポトーシス)の抑制など多角的なアプローチで発毛を促すメカニズムが分子レベルで解明されつつあります。しかし内服薬に関しては日本国内では未承認でありガイドラインでも「推奨度D(行うべきではない)」とされている点は注意が必要でこれは効果がないからではなく全身性の副作用のリスクに対する安全性が十分に検証されていないためであり医師の裁量権のもとで処方される自由診療という位置付けになっています。このようにミノキシジルは単なる民間療法や怪しげな育毛剤とは一線を画す医学的な正当性を持った治療薬でありその効果は個人の感想レベルではなく科学的な事実として確立されているからこそ世界中で数千万人の人々が信頼して使用し続けているのです。
医学的根拠に基づくミノキシジルの正しい評価